開業に向けて、今すぐにでも準備を開始したいのが、きれいな通帳づくりとクレジットヒストリーの積み上げ。
これを、なるべく早くから長く続けておくことで信用に繋がります。
日本政策金融公庫などで融資を受ける際には、直近半年の口座の状況が必ずチェックされます。
つまり、日本政策金融公庫に融資の申請を行う半年前(おおよそ開業1年〜1年半前)には、口座に自己資金が入っている状況でなくてはなりません。
お金の流れが明確に証明できる、きれいな通帳作りがされていると信用度が上がります。
綺麗な通帳づくり
きれいな通帳作りとは一体何でしょうか?
融資をする側の気持ちになり、通帳作りを考えてみましょう。
お菓子屋さんの開業の際に自己資金はどれ位必要でしょうか?
開業費用の1/3〜1/4は自己資金で賄うのが理想とされています。
スムーズに融資を受ける為に、
普段の生活のために入出金している口座とは別に、提出用の口座できれいな通帳づくりをはじめておくことをおすすめします。
きれいな通帳とは
◉計画的に少しずつ資金を貯蓄したことがわかるような通帳。
◉家賃・光熱費やクレジットカードの支払いの遅れや未納がない通帳。
◉入出金の目的が明確である通帳。
このような通帳作りをすることで、融資をする側に『この人にだったら貸してもいいな』と思ってもらう事が目的です。
では、貸したくないと思わせてしまう通帳とはどんなものでしょうか?
良くない通帳(➡︎は、貸したくないと思わせてしまう理由)
◉半年前までに貯金が溜まっていない。
➡︎本当に開業したいの?気持ち足りなくない?
◉半年前に必要資金がいきなり入金されている。
➡︎そのお金は何処から来たの?消費者金融から借りた見せ金じゃないよね?
◉家賃・光熱費やクレジットカードの支払いが未納または、多々遅れている。
➡︎ルーズな人だな。ちゃんと返済してくれるのかな?
また、タンス預金などの【現金で保有していた資金】を一度に入金した場合もたとえ自己資金だったとしても、その証明ができないため、信用には繋がりません。
タンス預金を入金する際は長期にかけ少しずつ入金していきましょう。
親族から支援をしてもらう場合も、現金のやりとりではなく、『口座から口座へ』振り込んでもらい、誰からいくら振り込まれたのか、資金の流れが明確に証明できるようにしましょう。
クレジットカードを作る
キャッシュレスの時代。クレジットカードを持っていない方の方が少なくなってきましたが、
クレジットカードを作るには信用が必要となります。
開業1年目でも作れるクレジットカードはありますが、会社としての実績がないため、確実に作れると言う保証はありません。
念のために社員として雇われている間にクレジットカードを作っておくことをおすすめします。
また、『個人のクレジットカード』と『お店用のクレジットカード』は分け、それぞれに紐付ける銀行口座も分けておきましょう。
開業後、確定申告をする際に、『個人のお金』と『お店用のお金』が混ざってしまう事で資金の流れが説明できないという状況を作らないようにしましょう。
開業の際はたくさんの機材や道具・備品を購入することになります。
事前に仕事用のクレジットカードを作っておき、クレジット決済払いにすることでポイントやマイルを貯めるチャンスを無駄なく活かすことができます。
クレジットヒストリーを作る
クレジットカード会社や金融機関はそれぞれ信用情報機関に加盟しており、カードの利用履歴や信用情報は、加盟しているカード会社や金融機関で情報が共有されています。
その情報の事を『クレジットヒストリー』と呼びます。
融資を申請する際にも必ずチェックされる項目なので、支払いが滞りなく支払われている履歴を長期間に渡って作っておくと良いでしょう。
逆に支払いが遅れてしまったり滞ってしまうと、信用を傷つけることになってしまい、融資か降りなかったり、減額されてしまう事がありますので充分に気を付けてください。
また、クレジットカードを持った事のない人は『スーパーホワイト』と呼ばれています。融資の申請をした際にいくら調べても
■個人信用情報機関にクレジットカードや住宅ローンなどを一切利用した形跡がない。
■個人情報の登録もない。
その事が逆に不安視されてしまう恐れがあります。何故なら『スーパーホワイト』には2パターンあり、
パターン1・今まで全くクレジットカードやローンの利用がなく情報がもともとない人。
パターン2・ブラックリスト化された方が、カードを使用出来ない一定期間を経て白紙化された為、情報が残ってない人
融資を審査する方が不安視してしまうのは、どちらの理由でスーパーホワイトなのかを判断出来ない為です。
その為、クレジットヒストリーを作り信用を積み上げていく事が大切になってきます。
まとめ
- 融資を受ける為には信用が大切。
- きれいな通帳作りでお金の流れを明確に。
- コツコツ貯めよう自己資金。
- クレジットカードは雇われてるうちに。
- クレジットヒストリーを積み重ね、信用を積み上げる。