小ロットのシールは自分でプリント。
お菓子屋さんを開業する上で、オリジナル包材を何か作りたい!そう思う方は沢山いるかとおもいます。
しかし、業者さんに発注しオリジナル包材を作ると、ロット数が大きくなってしまう事が多々あります。
最近では、そういった要望もあり小ロット対応の業者さんも増えては来ていますが、小ロットですとやはり、単価は上がってしまうのが実状です。
どうあがいても、大企業のパッケージパワーには勝てません。
オリジナル包材ばかりにお金をかけて、包材単価のせいでお菓子の値段が上がってしまうのは本末転倒です。
今回はそんなオリジナル商品から、シールを題材に選びました。
イベントや特注に対応したシールをオリジナルデザインでつくりたい。
私のお店ではオープン当初から業者さんに発注をかけて、オリジナルシールを2種類作っています。
この2種類のシールは本当によく使うので、在庫余りにはなっていません。
しかし、ちょっといつもと違ったシールで特別感を演出したい。
いつものシールじゃ代わり映えしないな・・・
みたいな、シチュエーションがあったりします。
◉父の日・母の日・クリスマス・バレンタインなどのイベントの時。
◉ちょっと力を入れた新商品を作った時のブランディング用に。
◉幼稚園や小学校・会社etc…からのまとまった注文や結婚式の引き出物の時。
etc・・・
既製品のシールじゃなくて、お店のカラーが伝わるオリジナルのデザインのシールをこのイベントの為だけに作りたい。
でも、それだけの為にロットの大きい注文はできない。。。
そこで、私が利用しているのがA-oneラベル屋さんとbrother P-TOUCH CUBEです。A-oneラベル屋さんは1シートから。brother P-TOUCH CUBEは1枚から手軽にプリントできるので、オリジナルシールが小ロットで欲しい時に小回りがきくので重宝しています。
また、【食品表示シール・賞味期限シール】はシール内容に決まりがあります。
『食品表示シールの決まり、シールの作り方』については以下で詳しく解説しています。合わせてご参照ください。
1枚からオリジナル・シールを!
ここで1枚からシールをプリントする目的として、以下の場合に個人プリントを利用しています。
ある程度まとまった量が使い切れることが見えてきたら、ネットプリントや業者さんに依頼し、プリントしたほうが、1枚当たりの価格は抑えられます。
① 開業したばかりで(または新商品を出したばかりで)、どれくらいのシールが必要か(使いきれるか)わからないから、軌道に乗るまで、必要分だけ印刷したい。
② そんなに沢山販売できる自信がない。
③ イベントや限定品にその為だけのオリジナルシールを印刷したい。
④ 商品毎に商品名を記入したシールを貼りたいが、ロットが多いと使い切れない。
オリジナルシールを作る方法4選
以前は小ロットのシール印刷は難しく、個人で印刷すると、印刷が荒くなったり、素人感がでてしまったりと問題点がありましたが
最近は個人でシールを印刷する方法も多くなりました。また、のプリンターは精度が上がり、シールの完成度も高くなってきています。
オリジナルシールを作る方法には、以下の4選がありますが、1枚から小ロットで印刷が可能なのは②と③です。
① ネットプリントへ依頼
② 専門業者へ依頼
③ A-oneラベル屋さん
④ brother P-TOUCH CUBE
ロットの多い印刷向け
① ネットプリントへ依頼
オンライン上にはプロも利用しているネットプリント会社が多数存在します。
こういったプリント屋さんに依頼するのも、一つの手ですが1枚では価格がめちゃくちゃ高くなってしまいます
また、刷り上がってくるまでどんな状態であがってくるかわからない場合も多く、手元にとどいたら、色味が思っていたものと違うという事も発生します。
ロット数が多すぎて、使いきるまで時間がかかってしまうと、色あせが起こってしまいます。
ネットプリントへの依頼はある程度使用量がみえてきて、使い切れると思えてからでも遅くはありません。
無駄が出ないように計画的にプリント依頼するようにしましょう。
②専門業者さんへの依頼
ネットプリント業界が拡大して、割高な専門業者への依頼は少なくなってきています。
専門業者さんに頼むメリットとしては、色の配色など細かな打ち合わせが可能な事です。しかし、こちらも刷り上がってみなくてはわからないという事は変わりません。
相見積もりをとって、価格を比べてみて依頼するのも一つの手だと思います。
業者さんに依頼する場合もある程度、使いきれるロット数がみえてきてからをおすすめします。
小ロット印刷向け
③ A-one ラベル屋さん
以前はパソコンでしかデザイン出来なかった為、厨房で仕事をしてる菓子屋としては、パソコンで作業するというステップが中々不便でしたが、2019年にモバイル版アプリを無料でリリースして、凄く便利になりました。
パソコン版はダウンロードする必要もない為、web上で完結でき、モバイルとの共有も可能なので、保存したデータを携帯アプリからの操作で、すぐに印刷できるのもポイント。
インクジェットのプリンターで印刷できて、何種類ものシールのがあり、用途に合わせて選べるのも良い点です。
テンプレートも豊富で、写真を入れたり、文字のフォントも変えられたりと、携帯からでも簡単にデザインができます。
【超耐水】という結露にも強いシールもリリースされ、
冷蔵庫保存していたジャムを常温に並べても結露でシールがぐしゃぐしゃにならないという、
家庭用の域を超え、個人店・中小企業向けになっています。
デメリットとしては、最低1シート印刷しなくてはいけないところです。
1シートを小さくし無駄を無くす為に、はがきサイズのシートも販売されています。
最初は自分でプリントして、ロットが捌けるような数が必要になれば外注に切り替えるのもありだと思います。
A-oneのメリット
◉モバイル版アプリが出て便利になった!
◉シールの種類が豊富。
◉カラー印刷ができる。
A-oneのデメリット
◉プリントは1シートから。
◉微調整がちょっと手間がかかる。
◉種類がありすぎて選びにくい。
沢山の種類からパッケージラベルをピックアップしたました☟
④ brother P-TOUCH CUBE
最近、購入したのがこちらです。
brother社のピータッチキューブを活用し始めました。
ピータッチキューブは3種類ありますが、私が利用してるのはPT-P910BT(2020年発売)
実は、最初にこれを探していた理由はお店のシールが目的ではありませんでした。
息子のお名前シールを作りたくて、テプラにしようか検索していた所にこちらに出会いました。
お店ではA- oneを使っていたのですが、ちょっと手軽さに欠けるな・・・と思っていた所だったので、お名前シールとも併用出来るし!と、即購入しました。(お店のシールとは関係ないけど、アイロンで布に貼り付けるファブリックテープのプリントもでしる◎)
プリンターも小型なので場所もとらず、お洒落✴︎
レジ横にセッティングしてるので、パソコン前に座らずとも気軽に印刷出来るので、厨房仕事をしてる私にはとっても便利。
こちらもモバイル版アプリがあり、隙間時間にテンプレートを入れ替えてオリジナルに変身。ささっと印刷できて満足しています。
シール自体の質感が良く、シンプルでお洒落なテンプレート が豊富。(個人の感想)
お店のお菓子やジャムに貼るシールや写真をいれたシールなど落ち着いた雰囲気のシールが作れます。
連続してシールを出力した際は、特殊加工の切り込みも入れる事も出来るので1枚ずつハサミで切る手間も省ける!
ただ、一枚づつシールを出すと1.5cmの余白ができてしまいます。
私がプリントしたのがこちら☟綺麗にプリントできました✴︎余白がもったいない・・・
オリジナルシールとブランディング
価格競争に巻き込まれずにお店を運営して行く上でブランディングはとても重要になってきます。
オリジナルシールはブランドの一貫性を目視で表現できる一つの手段です。つまりブランドを組み立てる上で重要な表現の一つとなります。
” ブランディング ”については以下の『ブランディングの構成要素』でブランドの組み立て方を詳しく解説しています。合わせてご参照ください。
食品表示のプリンターを探している方は以下の『焼き菓子やケーキの食品表示ラベルプリンター選びの9つのポイント』で失敗しないプリンター選びのポイントを解説しておりますので、参考にしてください。