2022年3月31日まで猶予期間が設けられていた、原料原産地の表記。いよいよ義務化に。
原料原産地表記はなんとなく聞いた事がある方は多いとおもいますが、あなたのお店は対象かどうか知っていますか?
簡単に解説しますと…
カロリー表示と同様で厨房併設の店舗では表記の必要はありません。しかし、催事販売や卸し販売など店舗外で販売する場合は義務になります。
今回は小さなお菓子屋さんの原料原産表記のルールについて細かく解説していきたいと思います!
新しい原料原産地表示の7つのポイント
- 全ての加工食品(輸入品を除く)が原料原産地表示の対象。
- 使用した原材料に占める重量割合が最も高い原材料を表示。
- 国別重量順で表示。
- それが難しい場合は条件に従いさまざまな表示方法がある。
- 「又は表示」や「大括り表示」を行う場合、対象の原材料の産地別使用実績(または使用計画)を表示。
- 対象原材料が加工原材料である場合『製造地』を表示
- 4か所以上の原産地がある場合、『輸入』『国産』で括った表記が可能。
新たな 加工食品の 原料原産地表示制度 対象
日本国内で製造または加工されたすべての加工食品が対象
原料原産地 表示制度 対象外
- 食品自体が、輸入した加工食品
- 外食
- 作ったその場で販売する食品
- 容器包装に入れずに販売する食品
- ・食品自体が、輸入した加工食品輸入した国(原産国)の表示が義務
- ・外食店内でお皿に盛りつけられ提供される食品
- ・作ったその場で販売する食品店内で調理された惣菜や弁当屋・ケーキ屋・パン屋など
- ・容器包装に入れずに販売する食品調理された食品を包装せずに販売する、惣菜・パン・焼きっぱなしのタルトや焼き菓子
2022年3月から義務化がスタート
2017年9月1日食品表示基準が改正・施行 >>> 猶予期間2022年3月30日まで >>>
2022年3月31日 完全義務化
新たな原料原産地の表示のルール
ルール① 原料原産地の表示
- 製品の中で、最も多く使われた原材料の原産地を表示
- 2か国以上の原産地の原材料を混ぜた場合は多い順に原産地を表示。
- 主な原材料の原産地が3箇所以上ある場合は、全て記載するか、重量割合の高い順に2箇所以上記載し、その他の原産地を「その他」と記載することができる
① 製品の中で、最も多く使われた原材料の原産地を表示
下記はチョコレートがフランスで作られたという意味。
カカオ豆の産地がフランスという意味ではありません。
② 2か国以上の原産地の原材料を混ぜた場合は多い順に原産地を表示。
下記はチョコレートに使われたカカオの原産地がエクアドルとガーナという表記。ガーナよりもエクアドルが多く使われている事を意味しています。
③ 主な原材料の原産地が3箇所以上ある場合
主な原材料の原産地が3箇所以上ある場合には以下のような表記の仕方があります。
- 重量割合の高い順に2箇所以上記載
- 2箇所以上の原産地を「その他」と記載する
- 輸入と括って記載
- 全てを記載する
①重量割合の高い順に2箇所以上記載
②2箇所以上の原産地を「その他」と記載する
小麦粉の原産地はカナダ、アメリカの順に多い。また、それ以外の産地のものも使用されていという表記
③輸入と括って記載
3か国以上の外国の原産地を「輸入」と括って表示する方法。
3か国以上の外国産と国産の原材料を混合して使用する場合、割合の高い順に表示。
④全てを記載する
ルール②最も多く使われた原材料が 生鮮食品または 加工食品の場合
表示の分類は以下の3つに分かれます。
生鮮食品の場合(例:ウインナーソーセージの原材料が豚肉の場合 等)
「国産」等とその産地を表示
農産物の場合
都道府県名その他の一般に知られている地名で記載
加工食品の場合(例:チョコレートケーキの原材料がチョコレーの場合 等)
「国内製造」等とその製造地を表示
お菓子屋さんで例えると・・・
- チョコレート
- バター
- アーモンドパウダー
- 小麦粉
- アーモンド
- 卵
ルール③ 原料原産地表示の方法
原料原産地表示は以下の3つの表示方法のいづれかを選択する。
- 義務のある原材料名の次に”カッコ”で表示
- 原料原産地名の欄を設けて表示
- 原料原産地名の欄に表示箇所を表示した上で、枠外に表示(表示方法)
① 義務のある原材料名の次に”カッコ”で表示
下記の様に、現在料名の次にカッコで表記する。「原料原産地名」の事項欄を設け、原産地と原材料名(かっこ書き)を表示
③ 原料原産地名欄に表示箇所を表示した上で枠外に表示(表示方法)
原料原産地名欄を作成し、そこに表示箇所を表示した上で欄外に表示する。
ルール④ 国別重量順表示 が難しい場合
② 原料原産地名の欄を設けて表示
「原料原産地名」の事項欄を設け、原産地と原料名(かっこ書き)を表示。
2か国以上の原産地の原材料を使用した場合、
次のような問題が発生し、国別重量順に原産地を表示することが難しい場合があります。
- 原材料の調達先の変化する事がある
- 使用量の産地順が変化することがある
このような場合「又は表示」や「大括り表示」による表示が認められています。この場合のルールは以下となります。
- 重量割合の高いものから順に表記
- 「又は」でつないで表示する
- 「又は表示」をした根拠(令和〇年の使用実績順等)の記載が必要
「又は表示」や「大括り表示」による表示をする場合、過去の使用実績順をもとに使用が見込まれる複数国を原材料の後にカッコで記載。
「原料原産地名」の事項欄を設け、原産地と原材料名(かっこ書き)を表示
ルール⑤ 大括り表示のみでの表示が難しい場合
「大括り表示」のみでは表示が難しい場合には、「大括り表示」と「又は表示」の両方を利用する事が出来ます。
国産を含む4か国以上の原産地の原材料を使っている場合
下記の様に『輸入』『国産』で表記する事が可能。
食品表示の基本ルール
食品成分表示の記載内容は以下8項目になります。
- 商品名
- 名称
- 原材料(添加物・原料原産国名)
- 内容量
- 賞味期限
- 保存方法
- 製造者
- 栄養成分表示
食品成分表示のルールや賞味期限シールの作り方について詳しく知りたい方は『【2021年版】お菓子屋さんの食品表示・賞味期限シールのルール 』で解説しておりますので、合わせてご参照ください。
食品表示ラベル プリンターを選ぶ9つのポイント
失敗しない食品表示プリンター選びには9つのポイントがあります。あなた自身が欠かせないポイント、容認できるポイントを把握した上で選択する事で、失敗を回避する事が出来ます。
- デザイン・画質
- 機能
- ラベルシールのコスト
- 初期投資
- 自動計算
- 量産性
- ラベルシールの耐水性
- 時間効率
- ネットワーク
食品表示プリンター選択に迷ったら以上の『焼き菓子やケーキの食品表示ラベルプリンター選びの9つのポイント』をご参照ください。頭に入れて置きたい9のポイントについて詳しく解説しています。
食品表示ラベル プリンター4選+α
+α
『食品表示ラベルプリンター4選+α 焼き菓子・生菓子の賞味期限シールにおすすめ!』ではプリンターのメリット・デメリットを詳しく解説していますので、合わせてご参照ください。
brother 感熱ラベルプリンター QL-820NWBc
- パソコンソフトからの編集やプリントはもちろん、アプリからの編集も可能。
- テンプレートが豊富。
- 有線・無線LAN・Bluetooth搭載
- 62mm幅対応
- 低コストの設備投資
- シールの耐水性がない。
- 自動計算対応
brother TD-2135NSBSA
- プロ仕様の本格的なラベルプリンター
- 本体のみでラベル作成可能。(アプリ不要)
- パソコンソフトからは、固定レイアウトを選んで作成。
- テンプレートが豊富。
- 操作パネルをワンタッチパネルに変更できる
- brother製品のシールは耐水性がないが、他社製品の仕様も可能。
- 自動計算対応
brother TD-2135NSBSA
MAXラベルプリンターLP-700SA
- プロ仕様の本格的なラベルプリンター
- 本体のみでラベル作成可能。(アプリ不要)
- パソコンソフトからは、固定レイアウトを選んで作成。
- 上質感熱紙
- 手作業によるミスも削減・手軽にキレイなラベル作成
- 自動計算対応
ピータッチキューブ PT-P910BT
- 『オリジナルシール』と『小さなサイズの賞味期限シール』と一台2役
- 賞味期限よりもオリジナルシール作りに強い。
- 食品表示利用としてのシールコストは高め。
- シール素材が豊富でセンスの良いシール作成が可能。
- シール幅はMAX36mm
- 食品表示シールを作成するにはパソコンから!
- 下記の様なお店のオリジナルシールを作成したりする事も可能。
- お店の案内表示やプライスカードを作成する事も可能。
エーワンラベルシール
インクジェットプリンター・レーザープリンター使用
- インクジェットプリンター・レーザープリンター・ネットワークプリンター
➡︎ラベルシールに印刷 - 1シートからの印刷(選択するシートの種類によって枚数は様々)
- パソコンとプリンターがあれば、新たにラベルシール専用のプリンター購入の必要なし。
- シールの種類が豊富。
- 専用プリンターに比べ、手軽さには欠ける。
エーワン ラベルシール 38×54㎜ 10シート入り(1シート25枚)51592
まとめ
- 新しい原料原産地表示の7つのポイント
・全ての加工食品(輸入品を除く)が原料原産地表示の対象。
・使用した原材料に占める重量割合が最も高い原材料を表示。
・国別重量順で表示。
・それが難しい場合は条件に従いさまざまな表示方法がある。
・「又は表示」や「大括り表示」を行う場合、対象の原材料の産地別使用実績(または使用計画)を表示。
・対象原材料が加工原材料である場合『製造地』を表示
・4か所以上の原産地がある場合、『輸入』『国産』で括った表記が可能。 - 新たな 加工食品の 原料原産地表示制度 対象
- 原料原産地 表示制度 対象外
- 2022年3月から義務化がスタート
- 新たな原料原産地の表示のルール
- 食品表示の基本ルール
- 食品表示ラベル プリンターを選ぶ9つのポイント
- 食品表示ラベル プリンター4選+α
原料原産地 表示制度 対象外
- 食品自体が、輸入した加工食品
- 外食
- 作ったその場で販売する食品
- 容器包装に入れずに販売する食品
この記事の参考・引用:すべての加工食品に原材料の原産地が表示されます | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン (gov-online.go.jp)
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