今まで雇われていた身からすると、税理士さんや会計士さんとは関わり合いがなかった方が多いのではないでしょうか。小さなお菓子屋さんが経理の依頼をする内容は限定的です。
私のお店では、以下の3つの理由から税理士さんに経理をお任せしています。
- お菓子屋さんは繁忙期に確定申告が重なる。
- 税や法律に詳しい方に節税方法を委ねたい。
- 製造できる人間が、事務に時間を費やすのは勿体ないと思うため。
毎月定額の委託料と確定申告時に確定申告の手数料を払っていますが、節税出来た分と販売チャンスを逃さずに製造できた事を考えると、委託して良かったと考えています。
では、独立開業を目前に、税理士さんや会計士さんにお願いしようと考えた時、
何を基準に選んだら良いのか、解説していきましょう。
『経理を自分で行うか、税理士・公認会計士に外部委託するか』を悩まれている方は、以下の記事で考え方を詳しく解説していますのでご参照ください。
『確定申告の青色、白色の違いが判らない!』という段階の方は、以下で詳しく解説しておりますので、合わせてご参照ください。
税理士と公認会計士の違い
税理士と会計士は、どちらも、税務や会計の業務を主に行っています。
税理士とは?
納税者が漏れなく税金を納めるサポートする
***対象***
企業・個人事業主
***役割***
- 税務代理(税務処理や納税)
- 税務書類の作成
- 税務相談(節税に関するアドバイスetc…)
会計士とは?
信頼性のある財務状況を開示、提供するための監査業務が独占業務
✴︎✴︎✴︎対象✴︎✴︎✴︎
主に上場企業・大手企業
✴︎✴︎✴︎役割✴︎✴︎✴︎
- 監査業務(企業が作成した財務諸表が適正であるかどうかを、第三者の立場から評価する業務)
- 信頼性のある財務状況を開示、提供
- コンサルティング
税理士と会計士どちらを選ぶ?
ここまで読むと、小さなお菓子屋さんなら税理士だろうと思うところですが、
公認会計士さんは税理士の資格も持ち合わせています
日本では、中小企業がほとんどです。その為、大企業だけの業務だけでなく中小企業の税務申告も合わせて担うことで業務の幅を広げているのが公認会計士です。
つまり、小さなお菓子屋さんだから税理士と言うわけではなく、あくまでめ判断材料は職種ではなく、お願いする方の人間性になってきます。
税理士と会計士どちらが費用がかかる?
税理士も公認会計士もお菓子屋さんにとって経理お任せすると言う業務の違いはありません。
税理士だから比較的安い、公認会計士だから高い、と言うわけではなく、
それぞれの事務所により、顧問料の設定は変わってきます。
外部委託先を選ぶ時に大切な事。
外部委託する場合、何処を選んでも委託する仕事内容は同じです。
税理士・公認会計に依頼する場合に大切な事は、どちらを選ぶかではなく、どんな方にお願いするかになってきます。
まず予備知識として欲しいのは以下の3点
◉お菓子屋さんの経理を担当した経験。
◉金融機関や金融公庫などの繋がり。
◉税務調査の応対経験。
そして、何よりも1番大事になってくるのは,以下の3点。
◉人柄
先生と呼ばれる方達です。中には上から目線で物事を考えたり、小さなお店を見下すような方も存在します。
お店の経理をお願いする方はどんな方なのか、良く話を聞き、人柄を判断しましょう。
◉相性
人間対人間の関係。そして、定期的に会わなくてはいけない存在です。
相性はとても大切になってきます。
◉親身になって経理を担ってくださるか。
プロの方にお願いするのは、経理は勿論の事、ミスを防ぎ適切な税金を納める為です。
いくら知識があっても親身になって経理を行ってくださらなくては、適切な節税も見逃され、依頼した意味が半減されてしまいます。
お菓子屋さんが税理士さん、会計士さんにお願いする際の最低限の5つのルール
◉ 領収書、出金伝票の完了を月毎にキチンとする。
業務で利用した経費のレシートは必ず保存しておき出金伝票とともに月ごとに保管します。
◉ クレジットカードの明細とレシートが照合するようにまとめる。
現金払いのレシートと、クレジットカード払いのレシートをはっきりと選別しておかなくては、わからなくなってしまいます。委託先(他人)にお任せすることを前提に、誰が見てもわかりやすいようにまとめておきましょう。
◉ 書類の提出期限を守る。
提出期限が遅れると、委託先が税務署に提出する、確定申告や固定資産税、消費税、所得税、源泉徴収などの書類を期限に間に合わせる為に徹夜で行わなくてはならなくなってしまったりと、委託先の仕事が詰まってしまい迷惑をかけてしまいます。
◉ 脱税意識を持たない。脱税を依頼しない。
節税意識の度が過ぎると脱税を意識したりする方もいます。脱税は自らがペナルティーを受けるだけでなく、税理士、会計士免許の剥奪にもつながります。脱税の依頼は税理士・会計士さんにとって迷惑でしかありません。契約解除もあり得ます。
◉経理の書類は7年間保存する。
経理の書類は、確定申告書の提出期限の翌日から7年間保管することが法律で定められています。破棄してしまうと、青色申告の特別控除が取り消しになってしまうので注意しましょう。また、確定申告書の書類は、保存期間が決められていません。何かあった時の為に全て保管してください。
お菓子屋さんは繁忙期に確定申告が重なる。
確定申告の時期
確定申告書の提出期間は、毎年2月16日~3月15日までの1か月間が原則で、それぞれの日付が土曜・日曜・国民の祝日・休日にあたる場合は、翌日(または翌々日)の月曜日が期限日になります。ちなみに、所得税の納付期間も3月15日までとなります。
お菓子やさんの繁忙期
お菓子やさんの繁忙期は準備期間も含めると9月~5月と言われています。その中でも、11月~3月いっぱい、特に忙しい期間です。
確定申告の時期は上記にも記載している通り毎年2月16日~3月15日までの1か月間が原則ですが、確定申告の提出書類をまとめるのは1月~2月あたりとなります。
つまり、確定申告はお菓子屋さんの繁忙期と丸かぶりになるわけです。繁忙期は事務仕事をする時間が取りづらくなる為、閑散期に伝票まとめを怠ってしまうと、繁忙期にやらなくてはならなくなり、大変な事になります。
販売チャンスを逃さない為の選択
自分で確定申告を行う場合、人手の少ない小さなお菓子屋さんは、
繁忙期に確定申告の作業を行わなくてはいけなくなる為、お菓子の製造が滞ることになります。結果、販売できるお菓子が製造できず、販売チャンスを失う事に繋がりかねません。
このことを考慮すると、税理士・会計士さんに専門的な事はお任せして、その分の時間でお菓子を製造して販売する方が、ずっと経営効率が良くなる場合もあります。
私はこの理由から税理士さんに、経理はお任せしています。
自分で税理士・会計士を探すツール
時間の節約
長く付き合う公認会計士・税理士税さんとは、相性が大切です。しかし、条件や相性が合う方を自分で探すのはとても大変な事です。独立開業を目前にやることが沢山ある中で、時短になるツールは活用するべきだと思います。
日本税理士紹介ネットワークさんでは、無料で、顧問となる公認会計士・税理士の紹介を行なっています。小さなお菓子屋さんに合う事務所を比較して選びたいときに特に役立ちます。
こちらの希望を伝えると、自分の条件にあう事務所を紹介してくださり、少しの時間で税理士さんを見つけることが可能。近所の税理士事務所を探す手間や、ネットで情報を調べて問い合わせをする手間を省けるのは開業準備が忙しいお菓子屋さんにとっては助かる存在です。
相性を大切に探す
もちろん料金も大事ですが、最終的に相性とサービス内容の充実度が重要。何故なら『相性が良くなければ、長く付き合うことができないから』
手軽に税理士、公認会計士を比較する事が出来る日本税理士紹介ネットワークさんは、ありがたい存在。納税は毎年の義務なので、相性の合う委託先を見つけ、ストレスや手間が減る事がコストパフォーマンスを上げる事に繋がります。
確定申告だけ外部委託する選択肢も。
経営が安定する迄、固定費はなるべくかけたくない。それでも、販売チャンスは逃したくない!と言う方は、通常の経理は自分で行い、確定申告だけ外部委託すると言うやり方もあります。
税理士紹介ネットワーク
良い税理士さんを短時間で探がせるのが、無料の日本税理士紹介ネットワークです。
税理士紹介ネットワークは紹介料・手数料一切不要の税理士紹介サービスです。
相談や要望に合わせて『税理士が必要かどうか』『どんな税理士が最適か』お菓子屋さんの経営に合わせた税理士の紹介までをサポート。
- 自身ではしにくい、料金などの条件交渉までお願いできる。
- 紹介料・手数料無料
- まずは、問い合わせだけでもok! 話を聞いて、条件があえば話を進めて貰う
まとめ
◉ 依頼するのは税理士さんでも公認会計士さんでもどちらでもok
◉ 依頼するポイントは、人柄と相性。
◉ 委託する場合は最低限のルールを守ろう。
『月々の経理は自分でしたい』と言う方は以下で、『お菓子屋さんと相性の良い会計システム』について、詳しく解説しています。