STEP2.開業マニュアル

【菓子屋開業に必要な初期費用】ケーキ屋・パン屋・アイス屋・焼き菓子屋・カフェ・お菓子屋

お菓子屋さんを開業するのにいくらかかるか、知っていますか?

ケーキ屋をはじめ、パン屋・アイス屋・チョコレート屋は、一般的な飲食店や他業種にくらべ、
初期投資に沢山の資金が必要です。※カフェを開業する場合は、そこまで特殊な機材は必要ありません。


開業に必要な初期費用には、以下のようなものがあります。

  1. 機材・道具
  2. 内装・外装
  3. 包材
  4. 法的許可の取得費用
  5. 店舗物件取得費
  6. 各種保険
  7. 材料費
  8. 雑費
  9. 運転資金 
  10. 生活費

こう見るとそんなに一般的な飲食店と違うように感じませんが、
以下の様に大きく違いがあります。

  • 機材・道具
    特殊で高価な機材多い
  • 内装・外装
    機材に伴い、必要な敷地面積がふえる。また、販売する商品により内装にもこだわる必要がでてくる。
  • 包材
    贈答品を見込む場合それなりのラッピング資材やオリジナル包材が必要になる。
  • 各種保険
    一般的な飲食店とは異なり、テイクアウト商品が主になる為、
    食中毒のリスクが高くなります。

結論から言えば、お店のサイズや選ぶ機材によって初期費用は大きく変わってきます。下記の記事を、自分の状況に照らし合わせて、必要経費を書き出してみてください。

そこから、本当に必要なもの・後から購入でも間に合うものなど分けて考えていきます。

初期費用・固定費がなるべく軽くなるように考えていくことで、借入金・返済も軽くしていきます。
今後の経営が上手く続いてくように計画して行きましょう。

菓子屋開業に必要な初期費用

  1. 機材・道具
  2. 内装・外装
  3. 包材
  4. 法的許可の取得費用
  5. 店舗物件取得費
  6. 各種保険
  7. 材料費
  8. 雑費
  9. 運転資金 
  10. 生活費

必要な道具一例

道具購入費用

種類や量により大きく幅がでる

10万~100万程度

道具は他業種にくらべ、種類が多くなってしまいます。
初期費用として道具の割合も多くなるので、自身が必要な道具をピックアップして
価格を書き出してみましょう。

初期費用を抑えるために、安価なものを求めすぎると耐久性がないこともあります。
結果的に費用がかかってしまう場合があるので、気を付けて道具の選定をしてください。

『私が揃えた道具』については、こちらで紹介しています。

お菓子屋さんの道具一覧 || 開業時に購入した道具 お菓子屋さん開業時は大きな機材の他にも、型やボウル・泡立て器など細かい道具が沢山必要になります。 開業時に機材や改装など...

一般的には、以下の様な道具があります。

必要機材の一例

機材購入費用

選ぶ機材により大きな幅がでる
数十万~1500万円程度

・ケーキ屋
・焼き菓子屋
・パン屋
・チョコレート屋
・アイス屋

これらの業種は特殊で高価な機材が必要になる場合があります。
どのような機材を選択するかで、初期費用は大きく変わってきます。

簡易的に揃えれば『数十万円』で済む場合もありますし、こだわれば『数百万円~一千万円単位』でもかけられます。

作りたい商品のクオリティーや使い勝手・効率を求めればそれに伴い、機材の価格も必然的にあがってきます。

上記の機材はその一例です。
※全てをそろえる必要はありません。『私の揃えた機材』についてはこちらで紹介しています。

これらの機材費の他に、運搬費・設置費・工事費・運転調整費がかかってくる為、購入業者をいくつも選定するよりも、なるべく少ない業者にまとめて依頼する事で、経費が削減ができます。

ネットショップetc…で機材を購入する場合は運搬、設置費や運転調整費はかからない場合がありますが、その場合は全て自分で行わなくてはならなくなってきます。

それぞれの購入業者に確認しましょう。

お菓子屋さんの開業に必要な機材・器具 || 私が揃えた機材はコレ! 厨房機材には沢山の種類があります。ここに記載した機材は私が購入したものです。 作るお菓子によって、この機材では足りないも...

内装・外装

内装工事費

一般的な内装工事費の目安

坪単価40万円程度

機材が高額なのは勿論ですが、それだけでなく、これらを配置するには、それなりの広さが必要=それなりの家賃が必要になってきます。

一般的に店舗の内装は坪単価40万円程です。
『坪単価』という計算の仕方になるため、店舗の広さに伴い 『内装工事費』 も上がってきます。

内装工事費をなるべく抑えるには、以下ような方法があります。

  1. 居ぬき物件の選択
  2. 業務用の電力(動力)やガス管・水道管の整った物件の選択
  3. なるべくコンパクトな店舗の選択
  4. コンパクトな機材の選定
  5. レイアウトによる費用の削減
  6. お金をかける場所・かけない場所にメリハリをつける
  7. 高みえする内装材の選定

包材(ラッピング材)

チョコレートやケーキ・焼き菓子は、
贈答に利用されることを想定する場合や他店舗との差別化を図ることを考えると,
以下のようなことを考慮する必要がでてきます。

・オリジナルの包材
・比較的上質な包材
・季節感のある包材
・アイキャッチ性のあるデザイン

これらのことを考慮した包材の選択をすると、必然的に包材費の価格も上がってきます。

オリジナル包材

オリジナル包材とは、
お店のロゴやイラストを印刷した、独自のラッピング資材のことです。


一般的にオリジナル包材といえば、以下のようなものがあります。
(リンクを貼っているのは、既製品です。)

オリジナル包材を用意するには、まとまった数を注文しなくてはなりません。

まとまった数とは、『直近で必要な数量』以上のラッピング資材のことで、
まとめて購入すると費用も高額になってきます。

最近ではネットプリント(ラクスル )などで、
比較的小ロットでオリジナル包材を用意できるようになってきます。

また、1枚からでもオリジナルシールをつくることができます。
1枚からオリジナルシールをつくる方法』は以下で詳しく解説しています。

1枚からオリジナル・シールを || 小さなお菓子屋さんが、小ロットでシール作る方法。 小ロットのシールは自分でプリント。 お菓子屋さんを開業する上で、オリジナル包材を何か作りたい!そう思う方は沢山い...

法的許可の取得費用

開業において取得または提出が必要な法的許可・届けは、以下の4点です。
開業届・防火管理者選任届においては費用はかかりませんが、必要な届出なので記載しておきます。

  1. 食品衛生責任者
  2. 営業許可
  3. 開業届
  4. 防火管理者選任届(必要条件に該当している場合)

※開業届・防火管理者選任届においては費用はかかりませんが、必要な届出なので記載しておきます。

食品衛生責任者

食品衛生責任者にかかる費用

講習受講料・試験料・事務手続き
都道府県により異なるがおおよそ 1万円~1万2千円 程度。

営業許可書を取得するには、食品衛生責任者の資格を取得する必要があります。
以下の資格を取得している場合は新たに、『食品衛生責任者』の資格を取得する必要はありません。

  • 栄養士
  • 調理師
  • 製菓衛生師
  • と畜場法に規定する衛生管理責任者
  • と畜場法に規定する作業衛生責任者
  • 食鳥処理衛生管理者
  • 船舶料理士
  • 食品衛生管理者、もしくは食品衛生監視員となることができる資格を有する者(医師・獣医師・歯科医師・薬剤師または、学校教育法に基づく大学で、医学・歯学・薬学・獣医学・畜産学・水産学・農芸化学の課程を修めて卒業した者等。)

『食品衛生責任者』を取得する方法は2パターンあります。

会場集合型養成講習会・・・手順はこちらから。
e-ラーニング型養成講習会・・・手順はこちらから

営業許可

営業許可所取得費用

営業許可は営業形態や、地域、保健所によって異なります

5千円~2万円程度


参考 : 新宿区の申請料金

横にスクロールします➡︎

新規継続
菓子製造業16,800円8,400円
飲食店営業18,300円8,900円
調理の機能を有する自動販売機により食品
を調理し、調理された食品を販売する営業
7,200円5,100円
アイスクリーム製造業16,800円8,400円
飲食店営業(臨時移動)5,600円2,700円
喫茶店営業許可は2021年6月の法改正で飲食店営業許可と合併されました

『営業許可』の取得手順はこちらから

店舗物件取得費

店舗取得費

一般的な相場は家賃の11ヶ月~14か月分程度

  • 保証金(敷金)・・・家賃の3~10か月分
  • 礼金・・・家賃の0~2か月分
  • 仲介手数料・・・家賃の1か月分
  • 前家賃・・・家賃2か月分
  • (造作譲渡料・・・無償~200万円程度)
  • (家賃保証会社への保証料・・・月額家賃の30%〜100%程度)

物件取得費用の内訳

  1. 保証金(敷金)
  2. 礼金
  3. 仲介手数料
  4. 前家賃
  5. (造作譲渡料)
  6. (家賃保証会社への保証料)

保証金(敷金)

保証金とは
以下のことが起きた場合に負うことになる損害を回避するために、
契約時に大家さんへ支払うお金のこと。

賃貸契約期間に家賃が支払われない(滞納)
物件を損傷させた場合の修理費等

賃貸をする場合は賃貸マンションやアパートを借りる時と同じように、敷金(保証金)・礼金が必要です。

住居を借りる際の「敷金」と同じ。
物件を解約する際に家賃滞納分や損傷の修理費、償却費を差し引いた金額は返してもらうことができます。
保証金は預け金ですので、税金はかかりません。

相場:家賃の3~10か月分

礼金

賃貸店舗を所有する大家さんに対して、お礼の意味で支払うお金のこと。
保証金とは違い、物件解約時に戻ってこないお金。

相場:家賃の0~2か月分

仲介手数料

店舗物件を契約する際に、仲介を行なった不動産屋さんへ支払うお金のこと。
仲介手数料は法律上、『賃料の1カ月分』が上限とされています。

相場:家賃の1か月

前家賃

店舗物件を契約する際に、前もって支払うお金のこと。
通常2か月分の前払いとなります。

相場:家賃の2か月分

造作譲渡料

自分よりも前にその店舗物件を借りていた方との間で
互いに了承した範囲の造作物(店舗内装や機材など)に対して、
資産譲渡契約をする際に支払うお金のこと。
(賃貸物件の賃貸借契約と並行しておこなう。)

相場:無償~200万円程度

家賃保証会社への保証料

家賃保証会社への保証料とは
保証料とは『家賃保証会社』に支払う、契約料のこと。

店舗物件を契約するときには、契約者本人以外に『連帯保証人』が必要です。
『連帯保証人』になってくれる方がいなかった場合、
家賃保証会社と契約することで、連帯保証人と同様の責任を負うことを請け負ってくれます。


『連帯保証人』とは、
もしも、家賃の滞納をした場合に、本人に代わって家賃を支払う人のこと。

賃貸物件の場合、店舗物件契約時に『連帯保証人』がいる場合でも『家賃保証会社』との契約を求められる場合があります。

月額家賃の30%〜100%程度。
金額や契約年数は『家賃保証会社』によって異なる。
支払いは初回の契約時・契約更新時

各種保険

お菓子屋さんが備えておきたいリスクは以下の3つです。

  1. 店舗の建物・什器・商品に損害が発生するリスク
  2. お客様の身体・財産に損害を与え損害賠償責任を負うリスク
  3. 店舗が休業に追い込まれて売上が減少するリスク

これらのリスクに備える保険に加入する必要があります。
まず、店舗物件を契約する際に、必ず加入しなくていけないのは『火災保険』です。

『火災保険』以外にも、食中毒で事故を起こした際のための『PL保険・生産物賠償責任保険』や、店舗でお客様が怪我をしてしまった際のたまの『施設賠償責任保険』に加入します。

死亡事故をおこしてしまった場合、損害賠償は1億円以上に上ることもあります。
他者の口に入るものを製造する職業です。このような保険には必ず加入する責任があります。


『火災保険』と『店舗総合保険』の違いについてはこちらで詳しく解説しています。

材料費

材料費

製造するお菓子の種類・量により異なる

オープンしてから、しばらくの間『オープンラッシュ』がある場合があります。
そうなると、日々の製造が追いつかなくなることも想定されます。
ある程度、余裕を持ったストックを持つようにしましょう。

私のお店の場合、オープン後3か月ほどラッシュが続き、そのまま繁忙期に突入しました。
オープン前に1か月分ほどの焼き菓子の半製品や生菓子のパーツを準備して、
日々の仕込みに負担がないように準備していたつもりでしたが、全く追いつかず、

度々、仕込みの為にお店をおやすみさせることもありました。

お店をお休みさせてしまうということは、収入が入らないという事になります。
お店をオープンさせる前の仕込み準備は万全の体制を整えましょう。

雑費 

雑費

その他、状況によって出費があります。
また、想定外の出費もあることを念頭においておきましょう。

  • ここまで解説してきた初期費用の他にも、細かな出費が多々ありました。
  • また、想定していなかった出費もありました。思いく範囲で以下のようなものがありました。

その他費用

  • エアコン購入費(エアコンがない場合)
  • 店内装飾品購入費
  • 店内文房具など購入費
  • 電化製品購入費(パソコン・プリンター・電話etc..)
  • レジ購入費
  • シールプリンター購入費
  • シーラー購入費
  • ユニフォーム購入費
  • 近隣への挨拶のための贈答品
  • お祝いがえし

想定外だった費用

  • ガス管・水道管が家庭サイズだったため、太くするための費用
  • 200v電力導入費
  • セキュリティ会社の導入費用
  • 電信柱を移動させる費用
  • 動力を安くする、電子ブレーカーの導入費用

運転資金

運転資金

一か月に『支払わなくてはいけない費用』を書き出して算出します。
また、赤字がでてしまうことも想定して、
6か月以上の運転資金を準備しておきましょう。

『運転資金』とは、事業を行っていくうえでの必要な資金のことです。
私のお店の場合、以下の費用があります。

  • 材料費
  • 包材費
  • 光熱費
  • 通信費(電話・fax・Wi-Fi)
  • 人件費
  • 家賃
  • 商店会費
  • 事業系廃棄物収集費
  • 顧問税理士料
  • ホームページ、ドメイン費用
  • セキュリティ会社の月額
  • 駐車場代
  • ユニフォーム・クリーニングの費用
  • 足ふきマットクリーニング費
  • 返済
  • 消耗費(コピー用紙・レジロール・ボールペン・トイレットペーパー・使い捨て手袋 etc…)

生活費

生活費

自身が生活して行く上で必要な費用を
6か月分以上保持しているようにしましょう。

運転資金とは別に自身や家族の生活費の確保を忘れてはいけません。
家賃や食費・自宅の光熱費・通信費など、6か月以上の生活費を保持している様にしましょう。

家族がいる場合は1年以上の生活費を保持している方が、安心感があります。
万が一なにかあった場合でも、ある程度生活できるよう準備しておくことで、心にも余裕が生まれます。

まとめ

ここまで細かく解説してきたように、
お菓子屋さん開業には以下のような費用が必要になってきます。

  1. 機材・道具
  2. 内装・外装
  3. 包材
  4. 法的許可の取得費用
  5. 店舗物件取得費
  6. 各種保険
  7. 材料費
  8. 雑費
  9. 運転資金 
  10. 生活費

必要経費を洗いだし、
本当に必要なもの・後からでも間に合うもの・必要ないもの
をよく考えて、初期費用や返済を軽くしていくことで今後の経営が上手くいくようになります。

まずは、自身の状況と照らし合わせて書き出しでみましょう。

これから、お菓子屋さん、カフェ、焼き菓子屋さん、パン屋さん、アイス屋さん、チョコレート屋さんの
開業を考えている方は以下で、『開業に必要な手順』を詳しく解説しています。

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お菓子屋さんの『あいうえお』編集長
yuuki
フランスで4年間修業した職人歴22年の菓子屋が綴る、小さなお菓子屋さんの作り方。0から3店舗立ち上げた経験を元に『開業・経営』に役立つノウハウや情報を発信しています。
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