STEP1.菓子作りをビジネスに

お菓子屋さん開業の責任。PL保険・生産物賠償保険は必須

シトロンくん
シトロンくん
『PL保険・生産物賠償保険』『施設賠償責任保険』ってなんだ?聞いたことないよ?

最近ではWEBを利用して簡単にお店が開けるようになった事で大きなリスクを背負わなくてもお店が持てるようになり、お店を持つハードルが低くなりなりました。

  • しっかりと修行を積んだ方だけで無く
  • 独学でお菓子を学んだ方
  • お菓子教室でお菓子を学んだ方
  • 副業でお菓子屋さんをされてる方
  • いきなり独立された方

色んな方が経営するお菓子屋さんがどんどん増えています。自分の夢を形にする事は楽しくて、『美味い!』と言って頂けると嬉しい気持ちになります。

しかし、素人と違い、お菓子作りを仕事にすると言う事は同時に責任も生まれます。食品全般に言えますがお菓子も勿論、人の体内に入るものです。

  • 異物が混入による健康被害を起こしてしまった
  • 食中毒による健康被害を起こしてしまった

健康被害者や死者を出してしまった場合、損害賠償は1億円以上になることもあります。

自分が気を付けていても従業員が起こしてしまったら?
思いもよらない場面で事は起きてしまうもの。そんなときの為に備えるのが【PL保険・生産物賠償保険】【施設賠償責任保険】です。

WEB上で自分の作ったお菓子を販売する、沢山の小さなお店を見ていると【PL保険・生産物賠償保険】【施設賠償責任保険】に加入してるのかな?と心配になります。

もしも事が起きてしまった時、
お店は廃業に追い込まれ、被害者や自分自身の家族、関わった全ての方が路頭に迷う事になります。
今回はお菓子屋さんを営む責任について解説して行きたいと思もいます。

後ほど詳しく解説しますが、私は三井住友海上のビジネスキーパーに加入しています。PL保険・生産物賠償責任補償などをつける事で第三者に与えてしまうかもしれない損害も補償。

私は万が一に備えて、万全の体制で菓子屋を運営しています。店舗総合保険・火災保険は自身のお店に必要な補償内容を選びましょう。

保険を選択する時は、ご自身の置かれる状況から以下の2つの選択方法があります。

◎保険の知識のある方
◎網羅したい補償内容が決まっている方
◎比較・検討したい方
◎自身で決定したい方

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PL保険・生産物賠償保険とは

生産物賠償責任保険(せいさんぶつばいしょうせきにんほけん、PL保険)は第三者に引き渡した物や製品(Product)、業務の結果(Completed Operation)に起因して賠償責任を負担した場合の損害を、身体障害または財物損壊が生じることを条件としてカバーする賠償責任保険である。

Wikipedia

PL保険・生産物賠償保険の対象事例

例えば、次のものがこの保険の対象となる。

  • お菓子を購入したお客様が帰宅後お菓子を食べた後食中毒を発症し入院させてしまった。
  • お菓子を購入したお客様が帰宅後お菓子を食べた後食中毒を発症し死亡させてしまった。

PL保険・生産物賠償保険の内容

保険は契約内容により変化する為、一概には言えませんが、大まかにPL保険・生産物賠償保険で補う事ができる内容は以下となります。

PL保険・生産物賠償保険補償内容
  • 被害者に支払う損害賠償金(裁判での確定・和解・示談で金額が決まった場合)
  • 販売してしまった商品の回収にかかった費用。
  • 裁判を起こされた際にかかる訴訟費用・弁護士費用・調停・示談金など。

見舞金等は対象外となります。

食中毒や死亡事故の可能性はゼロではない。

自分が作ったお菓子は衛生面に気をつけているから食中毒なんて起きない。
そう思っている方も、事故を起こしてしまう可能性はゼロではありません。

事故のほとんどは自分が想像しなかった事から起きるからです。

クッキーは火を入れてるから大丈夫は間違い。

『テイクアウトの生菓子』を販売するお菓子屋さんは、製造過程に加熱作業が入らない物があったりします。

お客様の口に入るまで時間がかかる為、他の飲食店よりも、より衛生面に気をつけなくてはなりません。

では、高温で焼成している焼き菓子屋さんならば、その心配はないのでしょうか?
高温で焼き、乾燥した状態の焼海苔から起きた事故を例に考えていきましょう。

乾物屋さんで起きたノロウイルスの食中毒

2017年、学校給食で提供された『刻み海苔』が原因で1193名がノロウイルスの食中毒を起こしました。高温で焼き、乾燥した状態の海苔からノロウイルスが混入すると想像もつかない事故でした。

事故原因は、ノロウイルスに感染している可能性があった製造者が素手で袋詰めをしていた事によるものでした。

  1. 手袋をして袋詰めしなくてはいけない所を効率性を重視して素手で詰めてしまった事。
  2. ちょっと具合が悪かったけど、ノロウイルスだとは気づかなかった事。
  3. まさか、乾燥している海苔で菌の繁殖は起きないとたかを括っていた事。

全てが事故を起こしてしまった一因でありながら、事故を起こした本人も世間も
まさかの海苔からの食中毒でした。

事故を起こすのは自分とは限らない

お菓子屋さんを運営していく上で、自分自身が最大限に気をつけていたとしても、事故を起こしてしまうのは自分自身とは限りません。

社員やアルバイトの方が起こしてしまったり、手伝いに来てくれた家族が起こしてしまう可能性もあります。
誰が起こした事故だとしても、お菓子屋さんを運営しているあなたの責任です。

その損害賠償を支払う事が出来なければ、お店は廃業に追い込まれ、被害者や自分自身の家族、関わった全ての方が路頭に迷う事になります。

PL保険は車の自賠責保険の様な存在

食品を扱うからには責任がある。

保険は一般的に、何かあった時の安心の為に入る物だと思いますが

『PL保険・生産物賠償保険』は、車の保険同様、自分以外の誰かに危害を与えてしまう可能性がある者として、入らなけばいけない責任。

どんなに小さなおでも、その責任を負えるだけの備えをしておく事が、食品を販売する経営者の最低限の責任です

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過去の食中毒事故の事例

公になっている食中毒事故では、以下の様な事例があります。

引用:HACCP の考え方を取り入れた菓子製造業 における衛生管理計画作成の手引書HACCP の考え方を取り入れた菓子製造業 における衛生管理計画作成の手引書(全日本菓子協会/全国菓子工業組合連合会 全国和菓子協会/(一社)日本洋菓子協会連合会 協同組合 全日本洋菓子工業会)

衛生を保つために欠かせない2つ

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パストリーゼは殺菌、消毒は欠かせないお菓子屋さんの現場では多様されています。


殺菌アルコールにも種類があり、食品に使えないものもあります。パストリーゼは食品にかかっても害がない為、安心して使えます。

ゴム手袋は食品に使える手袋と、使えない手袋があるので注意して購入してください。

施設賠償責任保険

施設賠償責任保険は、施設側の責任により起こった事故に関する賠償費用を補償する保険です。以下の様な自体が起きた時のために補償を掛けます。

  • お店の看板の整備に不備があり落下し、通行人に怪我をさせてしまった
  • 陳列棚から商品または装飾品が落下し、お客様に怪我をさせてしまった
  • 商品を運んでいる途中にお客様に接触して怪我をさせてしまった
  • 台風で看板が飛んで通行人に怪我をさせてしまった
  • 店で使っていたプロパンガスやガスバーナーが爆発し、隣家の塀が焼けてしまった
  • 店舗の水道を閉め忘れ、階下へ浸水しさせてしまった

施設賠償責任補償について詳しく知りたい方は以下の『店舗経営・業務中の事故に備える | 施設賠償責任保険』にて詳しく解説しております。

店舗経営・業務中の事故に備える | 施設賠償責任保険 お菓子屋さんを経営していると、思いもよらない事が起きる事があります。その出来事で、お客様を傷つけてしまったり、お店に損害が被ったりする...

飲食店に特化した共済

一口に『補償』といっても『共済』というものもあります。リスクに備える商品であるという点は保険と共通ですが、似て非なるものです。

お菓子屋さんにおける『飲食店に特化した共済』に安心フード君やお店のマスターというものがあります。これらは一定条件の方にはとても有利に働く補償内容です。自分のお店の置かれた状況を判断することで、保険料の圧縮ができる可能性をもっています。見積もりをする際は共済も視野にいれて考えましょう。

飲食店に特化した共済』は生産物賠償や施設賠償が充実しています。『飲食店に特化した共済』については以下で詳しく解説しております。

そもそも店舗総合保険とは

店舗総合保険
1.店舗の建物・什器・商品に損害が発生するリスク
2.お客様の身体・財産に損害を与え損害賠償責任を負うリスク
3.店舗が休業に追い込まれて売上が減少するリスク

地震で起きた火事で補償されることはありません。補償を受けたい場合は地震特約を付ける必要があります。
通常の火災保険では、什器・商品の補償はありません。店舗総合保険の特徴です。

店舗総合保険を詳しく知りたい方は以下で詳しく解説してるので確認してください。

店舗総合保険に加入するメリット

私が保険に入ってて、よかったと思えるメリットは以下の3つです。

リスクに備えた保証で、安心して運営ができる。

万全の態勢で経営していることで、信用が得られる。

故意や劣化ではない『不測かつ突発的に生じた損害』に対しての補償が受けられる。

思いもよらなかったメリットとして、什器が壊れたときに保証されたことです。私の保険のイメージだと『火災や水害が起きたときに保証がされる』でした。しかし、実際はもっと身近な事故に対しても対応されるということに驚きました。

詳しくは以下の『メリット|店舗総合保険で助かった。什器・機材の補償』にて詳しく解説して居ります。

私が選んだ保険会社

ビジネスキーパー

引用:三井住友海上のビジネスキーパー

お菓子屋さんの運営において、どのようなリスクがあり、それをどこまで火災保険でカバーして何を特約としてつけるべきかを、信頼できる専門家に相談し、補償内容を組み立ててもらうことをおすすめします。

私のお店では、三井住友海上のビジネスキーパーという保険に『生産物賠償補償特約・賠償責任等補償特約・店舗休業補償』をつけて利用しています。ビジネスキーパーは自分のお店に合わせて契約内容をカスタマイズする事が出来ます。(建物の火災保険に付帯しています。)

※お店の延べ面積や売り上げ・補償範囲によってそのお店にあった保険は変わってきます。

※保険代理店によって契約している保険会社が異ります。三井住友海上のビジネスキーパーの取り扱いのない代理店もありますのでご注意ください。

保険は見直しも可能

保険は見直しが可能です。見直しとは、一度加入した保険より良い保険を見つけたら、乗り換える事が可能という意味です。

ほとんどの場合、乗り換え時に支払った保険料の未経過分が戻ってくるので無駄にはなりません。(支払い状況により変化する場合もあるので専門家の方とよく相談してください。)

物件契約時に不動産屋さんに勧められれがまま火災保険に加入してしまうパターンが良くあります。不動産屋さんは建物の補償しか考えておらず、あなたの機材やお客様の補償まで考えてくれません。

もし、不動産さんに勧められるがまま火災保険に加入してしまい、店舗総合保険に加入していなかった場合は専門家に依頼し、見積もりしなおして貰いましょう。

店舗が無くてもPL保険・生産物賠償保険は加入

店舗を持たない場合でも、第三者に食品を提供する場合はPL保険・生産物賠償補償保険には加入しておく責任があります。火災保険・PL保険・生産物賠償補償特約・賠償責任等補償特約などバラバラに加入するよりも、一括でまとめる事で費用を抑える事が可能です。

自身の経営に見合った細やかな対応は専門家の方に相談しましょう。良い条件の保険に変える事はお店の経費削減にもつながります。

知らなかった方は今からでも!事が起きたら手遅れに。

知人でレストランのオーナーシェフは、開業後7年間お店を経営されていましたが、この保険の存在は知らなかったそうです。

7年目にたまたま同業者と話している際に『PL保険・生産物賠償保険』『施設賠償責任保険』の話題になった事で存在を知り、慌てて加入したそうです。「加入せずに経営していた自分が怖い」と話していました。

お店を開業する際は『沢山の手続き』や『やる事』があります。独立開業する事をスタート地点として、そこに向かって準備してると『生産物賠償保険や施設賠償責任保険』は目に入りにくい存在ではないかと思います。

お店が大きい・小さいのサイズに関わらず、第三者に食品を提供するという事は、命に関わる事であり、責任を伴う事です。普通に生活してると出会う事のない、『PL保険・生産物賠償保険』『施設賠償責任保険』

事故が起きない様に、衛生や所有物の管理をしっかりする事は勿論大切な事です。しかし、自分が予想もしなかった事で事故は発生します。事が起きたしまってからでは遅いです。

存在を知ったタイミングが加入のタイミングです。保険に加入し、事に備えた上で万全の体制で運営していきましょう。

店舗総合保険の減額方法

店舗総合保険はいろいろな事業が加入することを想定した保険です。
お菓子屋さんに合った保険金額か補償内容か確認することが必要です。

以下の項目をクリアにすると、『保険料の減額』・『補償の充実』が得られます。

  1. お菓子屋さんの抱えてるリスクを把握
  2. 自分の経営スタイルに合った補償内容の選択
  3. 安い保険料は補償内容も劣る場合もあることに注意
  4. 事故にあった際の補償を想定
  5. 実績がなく、今後継続して運営されるかどうかが不明な会社に注意
  6. 損害以外の保証もチェック
  7. 共済も視野に入れる

詳しくは以下の『比較・相見積もりの必要性 | 店舗総合保険の減額方法』で詳しく解説しております。

契約の裏技?

『生産物賠償補償特約・賠償責任等補償特約』単独で保険に加入するよりも、店舗総合保険に加入し、特約で『生産物賠償補償特約・賠償責任等補償特約』を付帯し、まとめる事で、保険料が削減できる場合があります。

更に、まとまった金額を用意できるのでしたら、1年毎に契約せずに、5年や10年など長期間の契約をおすすめします。長期間の契約は長期割引が適用され、かなり割安になります。仮に、5年たたずに解約しなくてはならなくなったとしても、契約が経過してない分の契約料は返金されるからです。

無料で見積もりをとる

下記バーナーへアクセスし、『法人の方はこちらから』という項目から店舗総合保険の無料見積もりが可能です(三井住友海上のビジネスキーパーの取り扱いもあります

『保険料はどのようにして決まる』で解説したように、それぞれの店舗の条件で保険料は変わってきます。いくつかの店舗総合保険を相見積もりすることをおすすめします。

保険を選択する時は、ご自身の置かれる状況から以下の2つの選択方法があります。

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◎網羅したい補償内容が決まっている方
◎比較・検討したい方
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保険は経費計上の可能

ここまでで解説してきた保険は事業で必要な保険です。

上記のように、事業に必要な経費は経費計上が可能です。『火災保険・店舗総合保険の経費計上』については以下で詳しく解説しておりますので合わせてご参照ください。

まとめ

◉事故が起きたらお店は廃業に追い込まれ、被害者や自分自身の家族、関わった全ての方が路頭に迷うことになりかねない。

◉『PL保険・生産物賠償保険』は食品を製造・販売するなら最低限加入するべき。

『施設賠償責任保険』は店舗を持つならば加入すべき。

◉火災保険や休業保険火災保険や休業保険に『PL保険・生産物賠償保険』『施設賠償責任保険』特約を付帯する事で保険料がおさえられる。

お店を経営していく上で、何か起きてしまった時に他者に与える影響の責任を常に考え経営していく事が大切です。

※保険代理店によって契約している保険会社が異ります。三井住友海上のビジネスキーパーの取り扱いのない代理店もありますのでご注意ください。

yuuki
yuuki
保険の加入は、プロとして商品を販売する為の最低限の責任だと私は思うよ

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お菓子屋さんの『あいうえお』編集長
yuuki
フランスで4年間修業した職人歴22年の菓子屋が綴る、小さなお菓子屋さんの作り方。0から3店舗立ち上げた経験を元に『開業・経営』に役立つノウハウや情報を発信しています。
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